恋愛

スイート・テン

彼女の涙が頬を伝って、白い手の上に落ちた。 細い指を濡らす涙のしずくに、祭壇の明...

愛する彼女のために

「あら、あなたカワイイわねぇ、いくつ？」 そのオバサンは、場慣れた様子で話しかけ...

恋人のいる時間

ドアの向こうから聞き覚えのある曲が流れてくる。 なんという曲だったろう？ 僕は記...

夜想曲

住宅地を抜けると、さっきまでの風景が嘘のように閑散とした景色が広がっている。 ま...

コレクター

今日の彼はいつになく機嫌がいい。 もしかしたら、前から欲しがっていたものが手に入...

新しい指輪

「分かったわ。もういい！あなたって、いつもそう……」 ちがう。 本当はそんなこと...

それから

このお話は、『窃盗犯』の続編です。 合わせてお読みいただくとよりお楽しみいただけ...

真似をする女

彼女が現れたことは、入り口に背を向けている私にも解った。 彼女が入ってくるといつ...

“も”

２度目のデートに、買ったばかりの白いワンピースを着て出かけた。 待ち合わせの駅に...

雨

天気予報なんて当てにならないと思った。 あんなによく晴れていたし、降り出すのは夜...