私のカレはかなりルックスがイイ。
仕事もできて、お金持ちで、女の子に優しい。
だから、当然、とてもモテる。
そして、彼のことを自分のカレだと思っている女の子は、私だけではない。
しかも、どの女の子もそれをちゃんと知っていながら、
それでもやっぱり、自分がイチバンのカノジョだと信じている。
明日はカレのバースデイ。
当日のデートは他の女の子に譲って私は前日のデートを選ぶ。
なぜなら……
ピピー!
カレの携帯のバースデイ設定が当日になったことを知らせた。
同時に、私からのバースデイメールが届く。
<タカシ、ハッピーバースデイ!ふろむマキ>
すぐにカレからの返信。
<嬉しいよ。今年もマキからのメールがイチバンだ>
ふふ。
昨日、携帯の時計を40秒だけ進めたことにカレは気づいていない。
本当の0時と同時に他の女の子たちからのおめでとうメールも続々と届く。
でも、イチバンはワタシ。